20代、30代の男性7割近くが「主夫」も悪くないと考えている

「女性活躍」が声高に叫ばれる昨今にあって必然的に視線が注がれるのは、男性の家事協力、その究極にある「専業主夫」という存在だ。家庭のあり方の選択肢として意味があるという意見の一方で、家事、育児はあくまで女性の仕事とこだわる意見も根強くある。この賛否の論議を数字でとらえるとどうなるか。2つの調査が参考になるだろう。

 

一つは女性側からの見方。「女性の7割が専業主夫を受け入れる」という調査結果は結婚情報の『ぐるなびウエディング』によるもの。約3割が専業主夫に対して「いい印象がある」と回答し、「とくになにも思わない」を含めると約7割が専業主夫を受け入れている。その理由としては、「「近所に専業主夫の家庭があるが夫婦仲が円満」「妻の方が給料がいい場合もあるのでこれから増える」など。これに対して反対意見は「世間と関わる場面が少なすぎて視野が狭くなりそう」と懸念する声などがあった。男性側からの意見はどうか。厚生労働省が行った調査結果は、「男が専業主夫でも構わないか」という問いに、20代の男性62%が「そう思う」と答え、この肯定意見は30代男性で69%ともっとも高い結果となった。専業主夫としてもっとも需要のありそうな年齢層はやってみようということか。

 

こうした結果を見ると、専業主夫に甘んじる男性はそもそも人と競争するよりサポートが好きな人という偏見めいた見方などはあっけなく否定されてしまいそうだ。時代はそうした見方を打ち消し、確実に主夫層を厚くしていくにちがいない。(2-29岩崎)