職場環境さえ改善されれば敬遠していた管理職だってやってやる

女性が働きやすい就業環境とはどういうものか。全国の20歳~49歳の主任クラス以上の女性社員1,000人を対象として、仕事やキャリアについて聞いた「女性リーダーに関する調査2015」(パソナキャリア調べ)の結果が興味深い。管理職昇進は敬遠したいが、それでも職場環境などが好転すれば98%が管理職も辞さないというのだ。

 

調査では、管理職への昇進を敬遠している女性社員(42%にのぼる)に、どのような状況であれば管理職をめざしたいと思うかと聞いている。一番多かった答えは「社員のワーク・ライフ・バランス実現に力を入れている」(47%)で、以下、「過度な長時間労働がない」(42%)などの休暇や労働時間に関することが上位にあがり、「役割相応の報酬がある」(37%)や「公正で納得性の高い人事評価制度が整っている」(36%)といった自分に対する評価が続いている。また、「ハラスメント(セクハラ、パワハラなど)」、「女性社員の意見が軽視されない」などの性差別に関することも指摘された。

 

この調査で分かったのは、女性リーダーの多くが職場環境が好転すれば管理職をめざしたいと考えているということだ。女性社員の管理職比率の低さは、国内だけでなく海外からも問題視されているのはご存知のとおりだ。政府も掛け声をかけて取り組んでいるが、そうした大きな網にはかからない個別の問題が内在しているだけに一朝一夕では片付かないところが悩ましい。(8-24岩崎)