日産自動車の女性管理職割合の目標は日本で10%、世界全体で14%

日産は大手製造業の平均よりも3倍を数える女性管理職を登用して目標になっている企業だ。ルノー日産アライアンス(グループ統括会社)はこのほど、ジェンダーギャップの縮小と引き続きの前進を発表した。同社は世界的な規模でこれらの展開をはかるが、とくに日本では女性の採用、雇用、昇級に力を入れるという。

日産は2014年度、世界全体の管理職11.7 %を女性が占めた。日本だけでいうと8.2%にすぎないが、それでも前年の7.1%から増加。さらに10年前に比べると5倍以上の増加となり、国内大手製造業平均の3倍以上を維持してジェンダーダイバーシティ(男女、人種、障害者など人材の多様性)の優等生として目標になっている。日産は2017年までに女性管理職の割合を日本で10%、世界全体で14%まで引き上げることを目標にしている。

このように国内企業の目標になっている日産だが、社長のカルロス・ゴーン氏が代表を務めるルノーの女性登用はこんなものではない。世界で働く女性従業員は全体の18%。女性管理職の割合も全体の18.3%とほぼ同じ比率だ。女性の管理職割合を2016年までに25%に引き上げる計画だ。こうしてみると、日本のリーディング企業といえど自力でジェンダーがギャップを推進するのはかなり至難のように見える。日産が欧米に伍した実績をあげ、さらに高みをめざせるのは、やはりルノーという女性登用で先進企業の存在が大きいといえるだろう(10-21 岩崎)。