家の近くで無理なく働くという仕事のスタイル

早とちりの国会議員も騒動に加わって、過熱気味の待機児童の問題だが、一方ではビジネスとしてこの問題解決に地道に取り組む人たちもいると産経ニュースが伝えている(6-15)。東京にあるベンチャー企業が始めた託児サービス付のシェアオフィスだ。

 

「子供の近くにいながら仕事にも集中できるオフィスが増えれば、保育園に入れない子供たちと、働くママやパパを支援できるはず」と、オクシ―(東京・世田谷)の高田麻衣子社長は語る。マフィス(ママ+オフィス)と名付けたシェアオフィス第1号は1階が子供を預かってくれる保育園、2階が好きな時に好きなだけ仕事のできるシェアオフィスだ。これまでも子連れOKのシェアオフィスはあったが、保育スタッフが常駐する託児サービスは初めての試みだ。ベビーシッターに子どもを預かってもらうという手もあるが、オフィスの窓から子供たちの様子を見守られるマフィスの安心感にはかなわないだろう。利用料は月3万9200円から8万5000円まで。保育時間数やサービスの種類によって違ってくる。利用者は保育所に入れず、在宅ワークをするママや、オフィスをまだ設けない在宅起業ママなどが多いという。

 

家の近くで無理なく働くというのは女性活躍のあるべき姿、理想のかたちだろう。いま大手企業を筆頭に一斉にスタートした在宅勤務の流れも、いずれはこうした勤務スタイルに落ち着くのではないだろうか。いま始まった「保育付き会員制サテライトオフィス」がどのような進化を遂げるのか注目していいだろう。