出産や育児でこれまでのキャリアを手放したくない!

女性の営業職を取り上げた興味深いレポートが掲載された(読売新聞3-15)。

結婚や出産などで生活の条件がまったく変わってしまう女性にとって、営業職は続けづらい職種の一つといわれる。営業先の都合に合わせることで無理な訪問時間や残業を強いられるなどの苦労もあるからだ。営業ウーマンは育児、介護、家事を、仕事とどう両立させていくのか。

 

ある損保会社の女性営業チームでは仕事を効率よく進めるため、時間の使い方に工夫をしている。例えば自宅と、客先や勤務先との移動時間の節約のため、離れた場所から資料やデータを確認できる環境を会社に要望した。それでタブレット端末が営業チームに配られることになった。本社企画部では、私はこう働きたい、こんな取り組みをしたいという女性の試行錯誤を積極的に取り入れていく方針だ。

女性営業職の全国ネットワーク「営業部女子課」を組織する太田彩子さんは、女性が長く働き続けるためには男性の真似をしていてはダメだと強調する。新しい働き方を自らつくり、成果を出していこうと考えることで仕事の環境も変わっていく。会社に手本がなければ社外とつながるなど視野を広げていくことも必要だ。

 

営業職は女性に向かない仕事というイメージがある。しかし、それは会社側の問題意識のありように起因するところがあるようだ。男性の真似ではなく、女性営業職の特性を活かした仕事のやり方への取り組み、制度や環境面で営業ウーマンが働きやすい職場づくりを少し工夫するだけでせっかくのキャリアを中断する人が少なくなるかもしれない。