リモートワークで分かった社員管理の問題点とは?

急速に広がったリモートワークで一番戸惑いを感じているのは企業の管理職だろう。

部下が忙しそうにしているから仕事をきちんとしているな、頑張っているなと雰囲気で管理し見回るだけ、求められた書類にハンコを押印するだけという業務がリモートワークによって露呈されてしまった。

 

「社員はどうせさぼるだろう」「仕事の効率が悪くなる」などの理由で社員を管理、監視していた従来の社員管理は、会社が社員を信用していない「性悪説」で動いている。その背景には厳しい解雇規制や、リスクをゼロにしたいという日本の文化があると考えられる。

 

欧米は問題を起こした社員は単純に解雇する、少数の問題行動を起こす社員のために大多数の社員を抑えつけるようなことはしない。生産性の総和が明らかに下がってしまうからだ。欧米の考え方はシビアなようでいて、実は「性善説」である。(日経スタイル「フロンティアの旗手たち」より)

 

終身雇用の時代が終わり、アフターコロナはより実力主義になる。管理職もアウトプットベースで評価することを考えていかないと取り残されるだろう。リモートワークの広がりが「脱ハンコ」を推し進めているように、新技術が働き方をアップデートしてくれる。

社員管理も「性悪説」から「性善説」へアップデートし、誰もが生産性を高められるようにしたい。