学生のうちに仕事と子育てのリアルを学ぶ場所があれば社会は変わる
「仕事と子育ての両立をポジティブに!」を社会ビジョンとして掲げる堀江敦子さん(スリール株式会社代表取締役社長)が朝日新聞デジタル版で紹介されている(4-22)。
堀江さんが取り組んでいる学生と家庭とキャリアをつなぐ両立体験型プログラム「ワーク&ライフ・インターンシップ」は2014年の経済産業省「キャリア教育アワード」で優秀賞を獲得した。
このプログラムが生まれたのは、堀江さんが学生時代に知り合いの女性起業家の子どもさんを預かったのがきっかけだった。親になることと仕事をすることが自分の中で初めて一致したという。社会人になってからは、自分のように学生のうちに仕事と子育てのリアルを学ぶ場所があれば、将来を考え、社会を変えていけるという思いが強くなった。IT企業に勤めて4年目、堀江さんは退職してスリールを立ち上げてインターンプログラムを商品化した。
ワーク&ライフ・インターンシップは共働きをしながら子育てをする家庭に入り、子育て体験をしながら将来に体験するかもしれない生活を送ってみるプログラムだ。大学生がペアで4か月間、子育て体験、座学、提案プレゼン、交流プログラムを通じて学んでいく。学生にとってはキャリア教育の場にもなる。
ワーク・ライフ・バランスの考え方は、2007年に内閣府が定めた「仕事と生活の調和に関する憲章」(ワーク・ライフ・バランス憲章)で本格的な取り組みが始まった。仕事と生活が両立しにくい現実の中で働き方や生き方に関するこれまでの考え方や制度の改革に挑戦しようという試みだ。堀江さんはその先頭集団にあって、ボランティアでなくビジネスとして根づいていこうとしている。