ごあいさつ


 ここ数年、私たちの行く手に立ちはだかる社会や経済、ビジネスの主要な問題がハッキリと姿を現してきました。少子高齢化とか、地方再生とか、労働力不足といったことが一例です。どれも大きな問題ですが、一方で興味深く思えるのは、どの問題にも女性という存在が大きく関わっているということでしょうか。
 企業における働き方を例にとれば、つい最近まで常識とされた男性型職場は「何時間でも働ける」、「給料は年数で決まる」、「どこにでも転勤できる」というものでした。しかし、この働き方では、家事や介護、地域活動の時間が軽視され、社会変化の流れについていくことが出来ないということが大方の意見となってきました。それは当然のことで女性のキャリアアップは共働きを前提にするものですから、男性にとっては早晩、従来の常識は通用しなくなってくるのが目に見えているのです。
 仕事はプロジェクトスタイルで参加、不参加できる。自宅と職場をつないだ仕事が多くなる。場合によっては直行直帰もありうる。デバイスを会社の外に持ち出す。職住近接が必然の帰結となる。こうした事象を何度も何度も体験しながら、しだいに女性にやさしく、女性が働きやすい仕事スタイルが形づくられ、女性の社会進出がスピードを上げ、そのスタイルを取り入れたオフィスのあり方が問われていくのかもしれません。
 はたらくカタチ、はたらくキモチ、はたらくトコロ…。これらの、時代が答えを求めている課題に対して総合的に取り組んでいけないだろうか。私たちはそんな思いで本業の延長線上で〝はたらく未来研究所″をつくることになりました。
 ここは、従来からの働き方に見直しが進められる中で、仕事の空間という独自の視点から日本のワークスタイルを研究し、その改善に向けたアプローチをはかるところです。幅広く、積極的な、調査・研究活動を重ねてオフィス改革推進に貢献してまいりたいと考えています。
 業界初のユニークな研究組織として、私たちの活動が少しでも社会的な意味をもたらすことができれば幸いと存じます。

はたらく未来研究所
所長