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寺岡晟
Teraoka Hikaru
株式会社エイム・コンサルツ代表取締役社長
人材教育 人材に関するコンサルティング 営業力強化支援

Message

 人間とは不思議な生き物だと思います。ある「きっかけ」とか「気付き」があると、劇的に変わることが出来るし、やる気も出てくるのです。自分だけで変わろうとするのはなかなか出来ないけれど、その「きっかけ」というのは必ずどこかからかやってくるし、誰にでもあるはずのものだと思うのです。 会社の組織を考える場合も同様なのですが、その「きっかけ」づくりにはリーダーの役割が大きい。部下をやる気集団にさせるにはリーダーは何を考えるべきか。これは部下を持つ営業マネジャーにとって最大のテーマといってよいでしょう。学歴がいいから仕事が出来るでもなく、内気で暗いから営業が出来ないでもありません。おしゃべりだから顧客に好かれるわけでもない。では、やる気とはどこから出てくるのでしょうか。

 ドイツの社会心理学者クルト・レビン(1890-1947)は、B=f(P・E) という公式を使って人間の行動を説いています。人間の行動(B)は、個人(P)と環境(E)によって常に変化しているというものだ。つまり人間の行動は環境に左右されるという当たり前のような話。けれど、次のようなケースを想起するとレビンの公式の重さが実感できないでしょうか。

 営業マンAさんが出社してきました。先輩のBさんが声をかけて挨拶するが、Aさんの返事がありません。BさんはAさんから無視されたと思い、(後輩のくせに無視するなんて)と不快に感じました。しかし、事実は違うのです。この職場は日頃から騒がしく、遮音効果もまったく効き目がありません。おまけにその朝はAさん自身も急いでいたため、Bさんの声がまったく届かなかったという事情がありました。クルト・レビンはこのようなケースについて、B=f(P・E) を取り出すのです。
 何かが起こったとき、人は個人特性に目を向けてしまいがち(人に関わる属性=Pを強調して認識する)ですが、人間のふるまいには環境の効果も大きい。状況・環境(E)の効果)を軽視してはいけないと指摘したのです。

 会社や組織で何ごとか起こったとき、それがどういう原因で起こったのかを知りたいとき、レビンの公式を思い出すといいかもしれませんね。

Profile

熊本県生れ。日本大学法学部政治経済学科卒。卒業後は株式会社内田洋行入社。コンピュータ営業、営業マン育成部門の課長を経て、リクルートに転職。以後10年間営業部門でマネジメントに携わり、企画課長、営業所長、関連会社取締役営業本部長など歴任。1994年、その経験を生かして独立。株式会社エイムコンサルツを設立して代表取締役となる。現在は人材に対する教育訓練、企業に対する人材採用コンサルティング、転職コンサルティング、経営戦略・経営計画策定支援、人事制度の構築・運用支援、営業力強化支援などを行なう。

著書 『最強の営業部隊のつくり方』(ソシム刊)
『営業マネージャー原論』(SeeSawBooks刊)

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