提言:忙しすぎる共働き女性たち。これからは家事効率がカギとなる
川島マリ

 シンガポールへ行った時に、女性ガイドの方が住み込みのメイドを雇っていると聞いて驚きました。国をあげての外国人メイド政策が功を奏し、共働き家庭で取り入れることによって女性の社会進出を助けているそうです。私は日本も家事に対するサポートが必要になっている時代だと思いました。仕事と生活、どちらも大切にしたいと思うのが今日の働く女性です。そこで結婚・出産・育児と生活が大きく変わる時に、仕事と家庭の両立に対する不安から女性は離職を考えてしまいます。例えば17時に退社しても、子供を保育園へ迎えに行って帰宅し食事を作ってお風呂に入れてと女性は家事を続けなければいけません。総務省の社会生活基本調査によると、男性の家事関連時間は42分、女性は3時間35分と大きな差があります。特に30歳~45歳の子育て中の女性は、毎日4~5時間を家事に費やします。この現状では女性管理職を目指すには、相当の覚悟が必要です。

 共働きの家へ伺うと、物が散乱し深刻な状態になっています。時間がないからと思っていますが、忙しいからこそ家事効率のいい家づくりに取り組んでほしいと思います。
女性が社会に出る機会を増やすためには夫の家事分担も必要です。仕事と家事の両立が不安のため妻が専業主婦やパート勤めの家庭の夫は、家事参加率が低いといった傾向にあります。
イクメンとして子育てに協力的な男性も増えていますが、さらにもう一歩!男性が当たり前に家事分担をする社会にならなければいけません。この春より、家事代行サービスへの外国人労働者の受け入れが特区で解禁されました。家庭内の家事負担を軽くすることで女性の経済的自立と社会進出を後押しするのが狙いですが、風習の違いから普及するには難しい問題が沢山あります。

 そこで2つの提案があります。ひとつは、社員教育で整理と効率についての知識とスキルを身につける。個人の能力をあげることで、家庭とオフィスの環境が変わり、効率があがります。会社の机が書類の山になっている方でも、整理方法を学んで改善されました。在宅勤務の方は、家が仕事場でもあるため、整理能力をあげることでセキュリティ面も安心です。
次に、誰もが憧れる、楽に片付く家事効率の良い部屋づくりサービスを福利厚生として取り入れてみてはいかがでしょう。育児休暇を利用して、片付けサービスを利用する方が増えています。時間の取れるこの期間に、家の中を見直して安心して復帰できる環境を整えることで女性の復職率も上がるはずです。

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