自然を取り入れたオフィスは創造性が高まり、仕事がはかどるという調査レポート

アメリカのInterface社が、「自然」と働くことの関係について興味深い調査をしている。この調査は16カ国のオフィスで働く7,600人を対象としたもので、物理的なオフィス環境が人の幸福度に与える影響について調べたものだ(Source: 2015.3The Human Spaces)。

 

結論から先にいうと、自然を感じられるオフィス環境で働く人は、そうでない人に比べて幸福度が15%、生産性が6%、創造性が15%高い、ということだった。自然を感じるというのは、職場に自然光や自然を感じる要素があるかということだ。同調査では33%の人々が「オフィス環境はそこで働くかどうかを決める際の意思決定に影響している」と回答している。しかし、現実には47%の人が「オフィス環境に自然光がない」、58%の人が「オフィス環境に植物が置かれていない」と答えている。理想と現実とのギャップが明らかになった格好となり、その分、従業員のストレスにも影響していると分析されている。組織心理学の専門家はこの結果について、オフィス環境は人が働く上でいかに重要な要素であるかが分かるとしたうえで、自然を活かしたデザインの有用性が急速に実証されつつあると語っている。

 

オフィス環境が勤務先を決める上で重要だと考える人が3割いるというのはある程度予想された結果だ。しかし、そこに自然という要素が入ってくるのは意外といえば意外だ。これまで企業が自然やグリーンを取り入れるのは環境面の配慮からだと考えられてきた。しかし、従業員の幸福度や能率向上、はては採用、定着にも自然という要素が関わってくる時代になったというのは大いに注目すべきだろう(8-25 岩崎)。