日本は「熱意あふれる社員」の割合がわずか6%

日本は「熱意あふれる社員」の割合がわずか6%という驚くべき結果が出た。そこで、社員の仕事へのやる気を高める組織作りをしようと、今、注目されているのが”エンゲージメント”だ。(日経06-19)

 

エンゲージメントとは、社員の会社に対する愛着心や思い入れを表し、個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係のことをいう。
アメリカの人材コンサルティングの世界各国の社員の士気を比較した2017年の調査がある。それによると、日本は「熱意あふれる社員」の割合がわずか6%。米国の32%を大きく下回り、調査した139カ国のうち132位と最下位レベルだった。さらに日本は「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合が24%、「やる気のない社員」も70%を超えた。

社員の仕事へのやる気を高める組織づくりに向けてエンゲージメントが必要であると、企業が動き始めた。社員が感じる不満の原因を可視化し、改善の道筋を立てることがエンゲージメントの基本となる。会社への愛着心や、やる気を見える化し、離職防止や生産性の向上につなげる試みだ。一般的に給与や福利厚生などの待遇面を充実させるだけではエンゲージメントを高めるのは難しく、上司や同僚とのチームワークを高めて自分の成長を感じられる機会の提供などが効果的との見方がある。
大企業が通年採用に乗り出すと、中小企業はますます人材不足になりかねない。定着しやすい組織作りが責務である。