東京都、オリンピックへ向けて準備着々と

東京都は1日、2020年の東京五輪・パラリンピックでの交通混雑の緩和に向け、7月22~26日、都庁本庁(東京・新宿)の約1万人の職員を対象に、午前8~10時に公共交通機関を利用しないようオフピーク出勤にすると発表した。(日経07-02) 翌年の本番に向け、取り組みの効果を検証する。

 

オフピーク出勤では早朝か遅めの出勤を促す。在宅勤務や休暇の取得も検討してもらう。さらに7月24、26日、8月2、23日の4日間は本庁への出勤者を3分の1にする。職場以外で勤務できるよう設定したパソコンを持つ約2800人が、一斉にテレワーク勤務を実施する。東京都は「隗(かい)より始めよ」(小池百合子知事)としてまずは自ら姿勢を示す構えだ。

また、東京都は東京五輪・パラリンピックの期間中、暑さ対策としてオフィスビルやコンビニなど民間施設の活用を検討している。直射日光が強くなると予想される臨海部の会場周辺などを中心にミストシャワー機や冷風機を設置し、救護所も配置する方針だ。しかし、ただこうした設備を広範囲に配置するのはコスト面で限界がある。都は効率的に広げられる暑さ対策として、民間施設の活用を取り入れることにした。

マラソンを観戦する公道沿いや駅から会場へ向かう途中、一時的に暑さをしのぐために所有者に開放を要請する。冷房がきいたオフィスビルの一角を開放してもらい、都はそこにウオーターサーバーを設置し、水分補給の場としても活用する計画だ。コンビニには観客のトイレの利用を求める方針だ。

海外から日本の暑さを経験したことがない多くの人が来日する。万全を期して迎えたい。