子連れカフェやダブルケアカフェの普及  

 

少子高齢化の流れは、育児と介護を同時に行なう「ダブルケア」という言葉を生み出した。このような立場の人を支えるため自治体などが取り組みを強化しつつある(読売8-7)。その大きなねらいはなによりも孤立化を防ぐことだ。

 

各地に広がっているのは当事者同士の交流の場や専門の相談窓口を設けるなどの動きだ。香川県坂出市では毎月1回ひらかれる「ダブルケアカフェ」に当事者の女性や子供だけでなく介護相談の窓口である保健師も同席する。「自分の思いやグチを吐き出せた」「介護の情報も得られ、心構えが出来る」との声が上がる。横浜市港南区でも5年前からダブルケア経験者の女性が中心となって月1回カフェをひらいている。育児の悩みや介護の工夫を共有したり出来る。ここでは、こうした場が身近な地域に増えることが大切として、「ダブルケアサポート」の普及に向け、カフェをひらきたい団体や個人に助言も行う。堺市でも7つの区役所に「ダブルケア相談窓口」を開設した。分かれていた子育てと介護の相談窓口を一つにして、研修を受けた専門職が両方の相談を受け付けている。

 

こうした支援には国や自治体が縦割り意識をなくすことが先決だ。そして育児・介護サービスの使い勝手をよくすることが急務といえる。