女性の視点で働き方を見直していけば離職率も改善できる  

 

商品開発に女性目線を取り入れようと女性チームを結成する動きが目立っているが、同じ発想で女性の視点で自分たちの働き方を見直そうという動きもある。読売新聞(5-2)がオフィス機器メーカー・内田洋行の活動をレポートしている。

 

同社の各部署の女性有志で構成する勉強会「ポトス」がスタートしたのは2013年の春。当初はオフィス用の防災グッズなど商品開発からのスタートだったが、「お昼をとりながら話していると互いの課題意識がぽろぽろ出てきた」と、経営企画部の雫石綾葉さんが語る。月に数回、お昼を食べながら会合を持ち、社内の様々な課題を話し合ってきた。最近では仕事の効率アップを目的にアンケートをとったり、育児休業を取得した女性社員向けのサポートブックを作るなど働き方改革に重点を置くようになった。メンバーの一人、法務部の松野由香さんは「働きやすい環境に変えてほしいと言うだけではダメ。自分たちで行動目標を持てば会社もサポートしてくれるようになる」と活動を振り返る。

 

以前、働く女性を対象に行った調査で「職場が働きやすい」と答えた人が57%いる一方で、「働きやすいとはいえない」人も43%いるという結果が出た。別の調査では、その原因は上司にある、と手厳しい指摘もある。「昇進のためには定時以降に働くのは仕方ない」と考える男性管理職たちが6割にものぼったからだ。