地方にも進むRPA、定型作業を自動化へ

千葉県内の地銀で定型作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入が加速している。(日経11-06)事務作業量を削減し営業人員の増員に充て、生産性の向上を図る狙いだ。RPAは人手不足に抗うのに有効な手段であろう。人手不足に悩む地方において普及に拍車がかかりそうだ。

 

 

京葉銀はインターネットで申し込まれた住宅ローンの仮審査業務でRPAを導入した。仮審査に必要な顧客の勤務先や収入などの個人情報はこれまで、行員が審査システムに手作業で入力していたため、1件当たり約40~60分の作業時間がかかっていた。入力業務の大半をRPAで自動化することで、1件当たりの作業時間はほぼ半減したという。将来的にはファクスなどによる住宅ローン関連の申し込みなどもRPAで自動化し、年間5333時間の業務時間削減を目指す。本支店内の事務作業量を削減し、配置換えなどで営業人員を増員する。2021年3月末までに18年3月末比で約200人増やす計画だ。

千葉銀行は住宅ローンの事前審査システムへの入力やローンの案件ごとの分類作業でRPAを新たに導入した。同行は4月から税務署など公的機関からの取引照会業務でRPAの利用を始めたが、住宅ローンのほか、取引先企業の財務データのシステム登録、相続関連のデータ入力などでもRPAの利用を拡大している。RPAの導入効果を検証し、手作業で入力しているほかの本部業務でも順次拡大する。RPAの活用で18年度中に年間1万時間分の業務量削減を目指しており、浮いた人員はコンサルや営業に振り分けていく方針だ。