子育てママと熟年世代に手軽でキレイを実現!
600万個、大ヒットを支えた
「ぶれないマインド」

2008年12月の発売開始からコンスタントに売上を伸ばしてシリーズ累計600万個を超える大ヒット商品となっている、なちゅライフのオールインワン化粧品「ローヤルゼリーもっちりジェル」は、4人の若手商品開発チームメンバーと母親世代のコールセンターの女性たちとの“垣根のない”関係から生まれました。
社長から「これからは女性が活躍する時代」と背中を押されたリーダーの武藤律さん。「ローヤルゼリーもっちりジェル」は身近なところからヒントを得たという誕生秘話と共に、メンバーやコールセンターとの密でフラットな連携、社員がエピソードを綴る手書きの手紙、DMなど、人と人との関係を大切にしていく姿勢が、やがて大ヒットにつながったことを、武藤さんが当時を振り返って熱く語ります。

「ローヤルゼリーもっちりジェル」開発チーム。左から本庄宏二、千葉早織、武藤律、西田美咲。ランチミーティングで感性をすり合わせたり価値観を確認し合った。

誕生の原点は「子育て中のママや母親世代に“キレイ”を提供したい」という願い

 2008年12月発売からシリーズ累計で600万個。大ヒットオールインワンの「ローヤルゼリーもっちりジェル」の開発リーダーの武藤律さんは、「この商品は私にとって、もう一人の子供のような存在です」と大ヒット商品の背景を次のように語る。
「きっかけは個人的な大きな2つの出来事です。一つは、2003年に父が他界してから、気落ちした母が化粧もおしゃれもしなくなったこと。娘としては寂しかったですね。母に元気になってもらうために、娘の私ができることは何かと考えていました。もう一つは、2005年に長女を産んで私も母親になったことです。子供優先のために、自分のことは二の次。例えば子供を入浴させた時に、母として子供に着替えなどを優先すると結果的に私自身の肌の手入れが後回しになるため、カサカサになってしまいます。そこで肌の手入れをパパッと済ませられ、しかもしっかりと潤う化粧品があればいいなと思うようになりました」
武藤さんの母のため、そして母となった自分を含めた子育てママのためのコスメの開発は、試行錯誤の連続だった。
「忙しくて時間がなくても、お金をかけられなくても、全ての女性に『キレイ』を提供したいというのが、コンセプトの柱でした。化粧水、美容液、乳液、クリーム、化粧下地、うるおいパック、この6役を担うオールインワンジェルは、2006年に構想として存在していました。『オールインワンでいく!』と決めてから、4人のメンバーを中心になちゅライフ社員が一丸となって、同じ方向に向かって邁進しました」

メンバーはリーダーの武藤ほか本庄宏二は商品の価格交渉、デリバリー(発注や在庫のコントロール)、千葉早織はお客様へのDM制作、そして西田美咲はサービス全般を担当していた。

「私が最年長で30代、他のスタッフは20代でしたが、ターゲット層が幅広かったため、50~60代を中心にした母親に近い世代であるコールセンターの女性たちからも意見を聞くなど、フラットな関係から一緒に作り上げていったことが、ロングセラー商品を生み出せることに繋がりました」
メンバー4人とのコミュニケーションはもっぱら昼休み。子育て中の武藤さんにとって、ランチミーティングこそメンバーとの価値観や美的感覚の確認を取る上で重要なものだった。
「子育て中のため就業は9時から16時までの時短でしたが、実際は17時半まで仕事。帰宅すると子育てに専念のため、ランチミーティングでは美容雑誌から得た情報や、コスメに関する感想を述べあって、『これって素敵だね』など意見交換をしていました。方向性の一致を図りながら、メンバーと“想い”を共有することが必要不可欠だったと思っています」

ミーティング中はいつも和気あいあい。だがこだわりを貫くマインドで白熱した議論を展開することもしばしばだった。


最も時間を費やしたのは、美容成分のバランスや効果が実感できること、そして使用感だった。
「肌へ活力を与えるローヤルゼリーや保湿成分たっぷりのヒアルロン酸、ハリや弾力をもたらすコラーゲンなど52種類の美容成分のバランスはもちろん、一番苦労したのは“使用感”です。さらっとしすぎると保湿感が不足し、だからといってベタベタ感があると化粧下地としての役割はなくなってしまう。そのためトータルで200回近く試行錯誤を繰り返しました。1度に3パターンのサンプルが上がってくるので、そのたびに合格点を目指してチェックの連続でしたね」

2008年12月発売以来、パッケージデザインなど2度のリニューアルを行い、シリーズ累計600万個の大ヒット商品になった。飽きさせない創意工夫は常に必要だ。


武藤さんらメンバー4人が合格点に近いと踏んだサンプルを、企画室の20代から30代の女性たちや母親世代であるコールセンターの50~60代ぐらいの女性たちに使用してもらったところ、100点中70点から80点という高い評価を得ることができた。
「コールセンターの女性たちが直接お客様の対応をします。そのためコールセンターの女性たちがしっかり実感できて、自分の言葉で伝えられることが大事です」
武藤さんとコールセンターとの関係が、やがて大ヒットにも繋がっていくことになる。

コールセンターの女性の「全てはお客様のために」という叱咤激励が最終仕上げを支える

 もともと武藤さんは特にコスメ好きというわけではなかった。日本大学の生物資源科学部(現在名)で食品流通などを学び、就職は埼玉県内の企業と決めて就活。武藤さんが入社した当時は食品関係の通販も行っていたため、その部署を希望する。しかし実際は、入社すると10年弱ほどマーケティング部署で働いてから、なちゅライフ部門へ。
「2005年産休に入る頃、社長に呼ばれ『これからは女性が活躍する時代だから』と激励されました。会社が女性を戦力として考えている意向がわかりましたね」
「ローヤルゼリーもっちりジェル」という一つのブランドを立ち上げるということは、一つの会社を興すことに等しいと武藤さん。しかも二人目出産を控えて、立ち上げ準備に焦っていた。
「立ち上げを全部仕上げてから産休に入る予定でした。サービス、システム構築、コールセンターの3つの柱を作っておくことが、産休前の最大のミッションでした」
「ローヤルゼリーもっちりジェル」は他社と比較して良質な美容成分の容量を多めにして、価格を一個3000円台にした。ところが産休前の準備中に、思わぬ出来事が生じる。
「必死だった私に、コールセンターの女性が叱ったんです。『誰のためにやっているの?どの方向を見ているの?何より使っていただくお客様に納得してもらわなきゃ!』と。母親世代の方から指摘されてはっとなりました。『私が何とかしなくては!』と肩ひじを張っていたんです」

コールセンターの女性たちは武藤さんの母親世代をはじめ多様な年代が揃う。お客様からの声を手書きにしたコールセンターのメモは社員全員が目を通す貴重な資料となる。


「お客様のために」と姿勢を正した武藤さんだが、結果的に全部終えてから、産休に入った。これを他のメンバーは「武藤さんのスピード感がハンパない」と絶賛する。
「スピード感についていくのが大変です。そのため流行やお客様のご要望に敏感で情報をキャッチするスピードも早い武藤さんに負けじと情報を集めると、『それは知らなかった!』『そのアイデアは面白い!』と褒めてもらうと『やった!』という気持ちになります」(西田美咲)
「武藤さんは時短通勤ですが、担当業務は沢山!限られた時間の中でバリバリと仕事をされる姿には、驚かされます。時間がない時は『バスの中で読んでください』と資料を渡して、 打ち合わせをしながら武藤さんの帰り道の途中までついていくこともありました」(千葉早織)

 

仕事と子育ての両立で多忙な武藤さんにとって、通勤のバス乗車(往復60分)が貴重な情報収集タイム。資料を読んだり、アイデアをまとめるなどバスの中はちょっとした私設オフィスだ。

長男とほぼ同時期に誕生したもっちりジェルは我が子同然。子供の成長を見守りながら新たな展開へ

長男を2008年11月に出産し、1年半後に復帰した武藤さん。その間はメールでメンバーたちと情報交換をしていたという。
「産休から復職する前は取り残された感覚がありましたが、久しぶりに出社すると、みんなから暖かく迎えてくれました」(武藤さん)
「ローヤルゼリーもっちりジェル」は発売当初から売上を伸ばしていた。手書きで作る武藤さんのDMも大評判となり、時にはコールセンターに「武藤さん、いるかしら?」とお客様から指名して電話をもらうこともある。またコールセンターに寄せられる感想の中には、商品の良さを挙げる声が多いが、商品の価格交渉担当の本庄さんは次のように苦笑する。
「良質の原料の配合が販売価格に影響を及ぼさないように、原価の交渉に苦労しました。また発注してから納品されるまでに時間が掛かるのですが、 武藤さんの書く手書きのDMのせいで売れすぎてしまうので商品がなくならないようにするのが大変でした」

社内の会議でも開発チームのぶれないマインドが浸透する。「毎月の定期コースでお買い求めいただけるお客様には、一個3000円台で提供したい」。その熱意も実現した。


発売から10年。「ローヤルゼリーもっちりジェル」はシリーズ累計600万個のヒット商品になった。その理由を武藤さんは次のように述べる。
「多くのお客様に愛される理由は、おそらく商品のコンセプトから品質までに、ぶれがないからだと思います」。
2018年夏には大人のシミ対策、美白効果の「ローヤルゼリーもっちりジェル ホワイト(医療部外品)」が発売。また昨年は台湾で発売された「ローヤルゼリーもっちりジェル」も好調な売り上げだ。
「気づいたら10年経っていました。まるで子育てのようなものですが、人間の子供と違って、こちらからレールを作ってあげることが必要です。台湾進出の成功も『これは二つとない』という想いがあるからでしょう」
オンリーワンを生み出した武藤チームは、次なる商品を準備中だ。

 

提供:なちゅライフ https://nachulife.jp/

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